Home mail me! RSS

水曜どうでしょうで気づく愛。

大人買いしてしまいました。
『水曜どうでしょうDVD全集 第1〜9弾』を。

締めて税込37,611円(4,179円×9本)。
1本4時間近く入っています。さらに副音声解説付きです。
そう考えると安いよねえ、とWebショップを見ていたら
9作とも在庫ありだったので思わずポチポチポチーッと買ってしまいましたよ。

たいへんおもろいです。
副音声を聴きながら眠りにつくのがこのところの習慣です。

テレビ埼玉、東京MXテレビほか、
日本全国のローカル各局で再放送されています。
1シリーズ見たらかなりの確率ではまると思いますのでぜひ。

水曜どうでしょう
http://www.htb.co.jp/suidou/


日本の俳優さんって、余計なイメージがつくのを嫌って
TVに出るのを嫌がる方が多いような気がしますが、
私は逆に、芝居でどんな色でも覆して魅せてくれる俳優さんっていうのが好きです。
ハリウッド・スターにもそんな人が多そうですが(ラッセル・クロウとか)、
その点、大泉洋さんもぉー、負けてませんよぉー。
ていうかもっとすごいです。ぼやき倒すわ、脱ぐわ、吐くわ、排泄するわ(!)。
いい芝居するんですけど、いい歌うたうんですけど、
同じテレビカメラの前で、ぼやくし脱ぐし吐くし排泄する。
うははー。そんな俳優はじめてみた。

大泉さんの場合は出発点がそこですから可能なんでしょうけど、
俳優さんの場合いろんな「売り」の問題ってのがネックになっちゃうんでしょうね。
事務所なりメディアなりのあり方というか。
私は見逃してしまったのですが、何年か前に
石田純一が久々にドラマに出たそうで、これがなかなか面白いらしい。
トレンディーな時代の彼すら知らないので、見たかったなあ。
もうめったなことではお目にかかれないでしょうね。残念。
ひとたび色物と化してしまうと、めったなことでは取り返しがつかないと。


番組のジャンルによるタレントさんの住み分けもかなりきっちりとあるように思います。
バラエティーにはバラエティー用の、役者には役者用の。
MCからの扱われ方もそうだし。
そこのところを超えちゃってるものが好きみたいです。

思い出すものが古くて恐縮ですが、
松方弘樹・梅宮辰夫、世界を釣る!なんて、
仁義無き戦いのあの強面たちが情けない姿をさらけだす、
釣れないからってムキになるな!へこむな!
声裏返っちゃってるじゃん!笑いすぎて泣くなよ弘樹!そこがおもしろい。
HEY HEY HEYだってうたばんだって全員集合だって
ミュージシャンやらアイドルやらがおかしいこと言うからおもしろかったのよ。
だって矢沢や長渕がつっこまれるですよ。ジュリーがコントですよ。
松平健なんて、将軍なのにサンバですよ。
ゲームセンターCXだってゲームへたうまな有野課長だからおもしろいのよ。
逆に、役者・小池栄子とかMEGUMIとかってすごくいい。

芸人さんがアツく語る(中身あってのことですが)、
俳優さんが芸人のようにつばを飛ばしてしゃべくりまくる、
おもしろいですなー。
そういうところに愛着がわく。

どうでしょうの副音声で藤村さんというディレクターが言っていたんですが
「ギャグが好きなんじゃない、ギャグを言う行為や言う人それ自体が好きなんだ。言おうとしてるな、言うぞ言うぞ、ほら言ったー!っていうところにおかしみがあるんだ」と。
わかるなー。とてもよくわかる。

作り手や演者の情熱といったら大げさかもしれないけど、
彼らがやっていることに対する彼らの愛情が伝わってくる。
演技なんてうまくないのになぜか引き込まれてしまうとか、
企画自体はおもしろくないけどわかるよー君たちのやりたいことはー!
がんばってる!すごくいいよ!とか、
思うことがよくあるんですが、その辺りからきてるんだな。
一生懸命。とにかく。
だから見えてくるんでしょうね、画面に映っている以外のものまで。
だからこそ私だって愛し返して止みません。

愛は盲目っていうのとは違って、
そのつまんない脚本を、ネタを
「なんで選んじゃったんだー!そりゃないぜ!」
時には批判を織り交ぜ、
「仕事無いのか!?スランプか!?なぜ手を出した!?」
果ては彼・彼女らの心情にまで思いを馳せた上で惜しみなく注ぐ愛なのだ。
駄作をも、否、駄作をこそ愛せよ乙女・男ども!

そういう送り手、受け手、互いの愛情の交錯っていうのが
垣間見えるのが水曜どうでしょうなのではないかと。
電波少年をもう一度見たいとは思わないもの。


そういえば、人となりそのものにスポットが当たる番組っていうのも少なそうですね。
NHKでも放送されていますが、アメリカの「Inside the Actors Studio」。
あんな番組があったら絶対見るんだけど。
そういえば「トップランナー」が近いですね。あれはいい番組。
「R35」のゲスト・トークもよいですね。
「徹子の部屋」ってのもあったな。あれ23時くらいからやると面白いのに。夜の徹子の部屋。
(“お昼”という名のタガの外れた抑制の利かない徹子はよい。そそるなあ)
ちょっと違うけど、昔とんねるずの貴さんと古館伊知郎の「第四学区」も面白かったなあ。

韓国にも「夜心萬々」という番組があって、
男女問わず人気のある俳優さんが赤裸々に(主に恋愛について)
トークを繰り広げるなんていう番組なんですが、非常に面白い。
さらに別の番組でしたが、番宣用の1コーナーでも
しっかり「人」にスポットが当たっていて、たいへん興味深いなと思いました。


ひとりの人だったり、ひとつのテーマだったりを掘り下げる、
というか勝手に掘り下がっちゃう。
わかりやすく提示されている方向性というのとはまったく別のところで。
もちろん番組ですから演出というのはあるのでしょうけど、
内面をえぐり出すように、なんてのじゃなく、
おもむくままに進めているようでいて実はしっかり“見せて”くれているという。
そこには哀愁があるんですね。
そこをどうやら面白いなーと思うようです私。


※笑えるおもしろさ、興味深い面白さ、ごっちゃになってますが、
まあ、いずれにしてもおもろいんだからいいじゃないか、そんな細かいことは!

Share

コメントする